「ハレ婚」3巻のネタバレと感想をご紹介します。
「ハレ婚」2巻では、龍之介がゆずの寝屋で夜を過ごすところで終わっておりました。
隣室からの声に耐え切れなくなった小春が、夜の屋外小屋で見たものは・・・一人涙を流すまどか・・・?
そして、とうとう龍之介の正体がわかる!
少しずつ互いの新たな一面が見えてくる「ハレ婚」3巻のネタバレをどうぞ!
「ハレ婚」3巻のネタバレあらすじ
母に渡された本で珈琲の淹れ方を勉強するものの、思いの外難しいそれに頭を抱える小春。
そんな折、隣室から喘ぎ声が聞こえ始めました。
躊躇うことのない声と、ギシギシ揺れ出す建物の軋みに、初心な小春は思わず外へと逃げ出します。
街頭ひとつ見えない庭で立ち尽くしていると、ふと裏小屋の方から微かな物音が聞こえました。
いまにも幽霊の出そうなその小屋の中を、怯えながら窺う小春。
暗闇の中、小春の目に映ったのは、一人泣きながらピアノを引くまどかの姿でした。
見られていることに気付いたまどかは、誰にも言わないよう口止めをしますが、あまりに奔放な龍之介の態度に小春はついそのことを告げてしまいます。
話を聞いた龍之介はすぐさま顔色を変えました。
後日、小春はゆずからそのピアノが「呪いのピアノ」と呼ばれ、そのピアノを弾くことは龍之介によって禁じられていたことを聞きました。
弾かない約束で所有されていたピアノを弾いてしまったまどかは、約束を破った罰として龍之介に仕置きをされることに・・・
龍之介は、小春が来てからまどかの様子がおかしいことに気づいておりました。
その理由を問うと、まどかは正直に白状します・・・小春のことが憎くて仕方ない、と告げるまどか。
小春に対して嫉妬心を隠せないまどかがピアノを弾いた理由は、かつてそれを弾いていた龍之介の姿を思い出せ、落ち着くからでした。
一方、店の手伝いをしていた小春も、友人のアッコとタマ子から龍之介の正体が、有名な作曲家の“だてのスケ”だと知らされます。
現在作曲家としての活動は休止中だという話を母から聞いた小春は、まだ何か隠していると、帰宅後龍之介を問い詰めました。
訳があっての休止だから無闇に触れるな、とまどかに釘を刺された小春は、そんな龍之介に「働かない亭主なんて認めない」と突っぱねます。
二人の間柄を心配していた小春の前で、変わらず親しげな様子のまどかと龍之介。
安堵する一方で、小春は胸のあたりに違和感を覚えるのです。
そんな話をした後のことでした。
雨の日は安くなると買い出しに向かうゆずと小春。
不平不満が口をつく小春に対し、ゆずは「逆に小春が何をしているか」と問います。
家事もせず、お金もなく、抱かせてもくれない嫁・・・嫁を続けるのにも努力が必要だ、と小春の甘えをゆずは叱咤しました。
帰りの車の中で、好きで結婚した訳じゃないと不貞腐れる小春。
そんな二人が家に帰ると、台風の到来による雨漏りで家中が水浸しに・・・
流石にリフォームの必要があると、資金調達のために龍之介は働く決意をしました。
しかし、辺鄙な土地柄もあり、このあたりで龍之介の希望が全て通りそうな働き口は見つかりそうにありません。
龍之介の就職を案じるまどか・・・しかし、「働かない亭主なんて認めない」という小春の言葉を裏返せば、働けば亭主として認めてもらえることだとやる気を出す龍之介。
小春の発言を逆手に取った龍之介は、労働後に“ご褒美”が貰えると浮かれ始めました。
翌朝、気合を入れて面接に向かった龍之介でしたが、その道中に小春から借りた人生初の自転車で転倒し、田んぼに転げ落ちてしまいます。
面接に赴くことなく不採用となった龍之介。
仕方なしに、ゆずの父が募集していたアルバイトの求人に応募することにしました。
その求人というのは・・・
「ハレ婚」3巻の感想をネタバレ紹介♪
続いて、「ハレ婚」3巻の感想をお伝えします!
まどかの嫉妬心
龍之介がゆずを抱いている夜、小春はまどかが一人禁じられたピアノを弾いているところを見てしまいます。
小春の部屋に龍之介が泊まった翌日の態度もそうでしたが、龍之介への執着心は、三人の中でまどかが一番強い気がしますね。
もしかしたら、触らないという約束をしていたものの、まどかはこれまでも自分の番でない日はこうしてピアノを弾いていたのかもしれません。
そうする事で思い出す大切な人の姿を胸に、自分以外の人に龍之介が触れることに対して沸き起こる嫉妬や悲しみを鎮めていたのでしょう。
とんでもなく健気ですね・・・!
龍之介がそう望んでいるからこそ、自分自身が追い詰められていくかもしれないとわかっていながら、自分の気持ちを押し殺すまどかの一途さが切なくて切なくて・・・
小春のようなあっけらかんとした「我慢は良くない」「ちゃんと言いた方が良い」というのもわかります。
鬱々とした不満は口にして、スッキリさせておいた方が、この先長い関係になるなら得策なのは確かですから。
しかし、長い関係になるからこそ、言えないこともありますよね。
ずっと抱えている不満でも、口にしたところでどうにもならないことはありますし、それを伝えて相手を困らせたいわけでもないんです。
だから、一生消えることはない悩みだけれど、自分の中でうまく折り合いをつけて、一生抱えて墓まで持っていこう、みたいなものも私はあると思いました。
ただ、ゆずは、まどかがピアノを弾いたのは「ワザとやった」と推測しています。
それを念頭に置くと、もしかして、本当は自分の番でない日にピアノを弾いて、龍之介が他の人を抱きながらも気づいてくれるのを待っていたのかな、とも読み取れました。
それはそれで、まどかは凄い策士だなー、なんて・・・
龍之介の正体
これまで一切謎に包まれていた龍之介の正体が、若き作曲家“だてのスケ”だということがわかりました。
動画サイトに演奏が載るほど著名な作曲家で、友人の一人が「どこかで見たことがある」とずっと言っていたのはそんなわけでした。
そして、小春が知らなかっただけで、どうやら父はもちろん、母も知っていたようです。
現在は作曲家としての活動をしていない龍之介ですが、どうやらその辺りは込み入った事情がありそうですね。
作曲家として活動していた頃を、思い出したくもなく、弾きたくもない、と駄々をこねる龍之介の姿から、よほどのことがあったのでしょう。
ただ、まどかの中では再び彼がピアノを弾く可能性があるからこそ“休止”という形をとっているわけですよね。
そうすると、再起不能なほどの大怪我をしたとか、長時間の演奏ができないほどの病気をしたとかではなさそうですね。
メンタル的な問題なのか、人間関係なのか・・・
その辺りはまだ語られていませんが、以前龍之介のマネージメントをしていると言っていたまどかはもちろん、おそらくゆずも事情を知っていそうですね。
知らないのは、伊達家の中では小春だけ・・・というのも納得のいかない話ですが、仕方ありませんね。
彼女と再会する前の話でしょうから。
きっとそのうち語られるとは思いますが、まだまだ謎の絶えない男であることは確かですね。
労働の対価
雨漏り修理の為、ゆずの紹介で働くことになった龍之介ですが・・・まさかの1日限定アルバイトでした。
もし自分の旦那がこれで「働いた」とか言ったら、確かに許せない気持ちはありますね。
しかし、現段階で小春は龍之介以上に嫁としての働きがありませんから・・・龍之介のことをとやかくはいえない気もします。
そのことに関しては、ゆずの口から「働きもせず金もなく、抱かせてもくれない嫁なんて、逆の立場だったら嫌だろう」とハッキリ言われていますからね。
負けん気の強い小春のことですから、みんなに揶揄われて腹が立ったというのもあるでしょうが、自分だけ何もしていない、というのに我慢ができなかったのかもしれません。
おまけに、他の二人のように夜の相手が小春にはできないわけですから、余計に他のことで、と思うのでしょう。
しかし、金銭面でも家事でも小春にはずば抜けて得意なことはありません。
最後のご褒美は、何もできない彼女なりの努力だったのかなと思いましたが・・・完全にこれ、努力の方向間違っていませんか?
いえ、これがきっかけで彼女のセックス恐怖症が克服できる、とかなら良いのですが、多分そううまくは行きませんよね。
完全な自殺行為に対し、やはり一枚上手な龍之介・・・二人の攻防にどのような決着が着くのか、次回が楽しみです。
そして、なんだかんだ言いながら、少しは嫁として認められたがっているところや、龍之介とまどかの仲の良さに対して胸のあたりに違和感を覚える小春の描写・・・
もしかして、小春の中に龍之介に対する気持ちが芽生え始めている、ということですか?
そういう意味でも目が離せません!
「ハレ婚」3巻ネタバレまとめ
まどかの狂おしいほどの嫉妬心は、龍之介の執着を受ける小春に対して向けられておりました。
それほどまどかに愛される龍之介の正体は、若き元作曲家でした。
訳あって活動休止中の彼が、労働する対価として小春にご褒美を求め・・・なんと共に入浴することに!?
龍之介の正体を知った小春の行動はどうなるのでしょうか!?
揺れ動く小春の行動が気になる「ハレ婚」4巻はこちらからどうぞ!