「ハレ婚」2巻のネタバレと感想をご紹介します。
「ハレ婚」1巻では、自分のために自宅を売り飛ばした龍之介のため、三番目の妻として結婚する事を小春が承認したところで終わっておりました。
四人で挙げる結婚式、新居への引っ越し、そして迎える初夜・・・
小春の波乱を含んだ新生活は始まったばかり!
異例の新婚生活が始まる「ハレ婚」2巻のネタバレをどうぞ!
「ハレ婚」2巻のネタバレあらすじ
結婚を承諾した小春の覚悟を疑う龍之介。
自分のものになる覚悟はあるかと問う彼に、小春はやってみなければわからないと答えます。
その答えに納得がいったわけではありませんが、ゆずとまどかもまた小春の存在を認めました。
そして、小春が結婚を承諾したことで、ようやく四人は結婚式をあげることとなったのです。
同時に、ゆずの父から「良い家が空いている」と連絡が入り、年季の入った古民家に引っ越すことが決まりました。
式当日、準備期間も殆どないまま話が進んだ小春は、花嫁が三人もいる光景に疑問が隠せません。
四人分の親族が集まる顔合わせでは、龍之介の親族の姿はなく、またゆずの父親が「ハレ婚」を打ち出した市長だということを知ります。
一方、小春の父もまた、会場にはいませんでした。
というのも、1週間ほど前、借金を返済する代わりに龍之介の元に嫁ぐと言った小春の話を受けた父は、二人の結婚を認めないと婚姻届のサインを拒否したのです。
親の許可を貰えていない、と他の花嫁に対し言い出せない小春。
しかし、一人でヴァージンロードを歩くわけにもいかず、ゆずとまどかの父に挟まれる形で教会へと足を踏み入れるのでした。
四人での挙式を終え、荷物を持った小春は母から父の代わりに捺印して貰ってきた婚姻届を鞄に古民家へ引っ越します。
主人である龍之介、第一、第二の妻を迎え、第三の妻として家庭に入った小春は、当然家の中で一番立場の弱い存在でした。
あてがわれた部屋は一番古いオンボロ部屋で、押し入れから全十人のゴミが出てくるようなところです。
部屋を掃除していると、龍之介が夕食だと呼びに来ました。
ゆずの作った食事を囲み、改めて伊達家のルール、家事全般をゆずが担い、まどかが家計管理をしていることを紹介されます。
食事が終わった後、小春はゆずの片付けを手伝いながら、ずっと気になっていたことを確認することにしました。
それは、夜をどうするか、というものでした。
四人で寝る可能性を考える小春を「まさか」と一蹴するゆず。
これまで交代制だったものを、小春を加えてのローテーションにするという龍之介の決定事項に、猛反対の小春。
ゆずもまたそのことに対し何とも思わないわけではないものの、決まったことだと割り切っています。
その日はまどかの番でしたが、翌日は小春の部屋に龍之介が来ることになっていました。
二人の寝所での様子を聞いてしまった小春は夜も満足眠れず、とうとうその日を迎えてしまいます。
龍之介を待つ間、一人瞑想をし、抱かれる覚悟を決める小春。
しかし、そんな彼女の態度に不満を覚えた龍之介は「適当にやり過ごそうなんて許さない」と小春を怒らせます。
まくらで龍之介を叩き、想像以上に怒り狂う小春。
キレすぎだ、と暴れる彼女を落ち着かせようと、必死に抵抗する龍之介ですが、うっかりその手が小春の胸に当たってしまいました。
時間が止まったかのように硬直する小春の拒絶的な反応に、龍之介は戸惑いを覚えます。
困惑する龍之介に打ち明けられた小春の秘密。
それは「小春が男性との身体的接触に対して不快感を感じてしまう」ということでした。
好きになった人が相手でも、それまでのデートがどんなに楽しくても、いざそういうことになると気持ち悪さを感じてしまうという小春。
これまで小春が過剰なまでに示した暴力的な態度もその反動であることを納得した龍之介は、そんな小春を憐れみ、リハビリをしようと提案をします。
同じ布団で寝転んだ二人の夜は更けていき・・・
「ハレ婚」2巻の感想をネタバレ紹介♪
続いて、「ハレ婚」2巻の感想をお伝えします!
四人での結婚式
三人の花嫁と一人の花婿で挙げる結婚式、というすごい絵面に思わず笑ってしまいました。
そもそも一夫多妻制であった日本に一夫一妻制を持ち込んだのが、キリスト教の教えなわけなので・・・「神でさえこの結婚は認めない」でもう駄目でした。
牧師さんの何とも言えない表情や台詞が、この結婚を執り行うことへの不服を感じられて面白いと思いました。
他にも人数多くてヴァージンロードを揃って歩けないとか、小腹が空いて式直前にパスタを食べるとか、ネタがてんこ盛りな結婚式のエピソード。
しかし、コミカルに描かれている一方で、両親が参加してくれなかった、というそこそこ悲しいエピソードでもあります。
もちろん事情が事情ですから、ご両親も両手をあげての賛成とはならない結婚でしょう。
ご両親にとっては「身売り」になるでしょうし、小春にとっても「罪悪感からの結婚」でしょうし。
しかし、もしいつか小春が「結婚してよかった」と思う時がきた時、ご両親が一緒に喜んでくれたら嬉しいですね。
教会の入り口に向かって一礼をする龍之介の姿を見た時、変な人だけど真摯なところもあるのだと、彼の印象も変わりました。
こういった彼の良いところが少しずつ小春にも明かされて、今後小春が彼に惹かれることもあるかもしれません。
その時、改めてご両親から祝福の言葉を受けたりしたら、多分私は泣きます。
この作家様は本当に絵がお上手で、シリアスシーンの繊細さ、美麗さがとんでもないので・・・是非そんな展開をお待ちしております。
三人の妻とそれぞれの夜
前巻の感想でも書きましたが、本作の中心となる三人の妻は、いずれもタイプの違う女性になります。
体付きや思考が非常に女性らしく、家事全般においても有能で、少々派手好きな最年長ゆず。
一方のまどかは女優と間違うほどの美貌を持ち、物静かで控えめながら少し嫉妬深い性格をしております。
そんな彼女には家計管理をするしっかり者の一面もありました。
最後に主人公の小春。
非常に可愛らしい顔立ちと素直な気質、そして実年齢にそぐわない落ち着きのなさが目立ちます。
そんな三人とのそれぞれの夜を、龍之介は順繰りに過ごすわけですが、日頃より性格に差異が見られる三人です。
もちろん夜の様子も三者三様でした。
まず初めの描写されたのはまどかでしたが、まさに大和撫子、といった淑やかさと恥じらい、そして静かな嫉妬深さを感じます。
龍之介が執着する小春の存在に「自分よりも彼女方が・・・」と思ってしまうまどかの気持ちもよくわかりますが、閨でその発言は駄目ですよね。
しかし、きちんと自分が傷ついている事を告げる龍之介の誠実さや、素直に自身の発言が良くなかったと認め謝罪するまどかの素直なところは好感が持てました。
その後のまどかの表情も最高に可愛らしいです。
やっぱり普段クールで無表情な美人が頬を染めて恥じらう様子は最高にドキドキしちゃいますね!
龍之介が燃えてきてしまうのも仕方ありません!
ついで、主人公まどかの・・・こちらは初夜です。
前日身綺麗にし準備万端な小春でしたが、当日の夜は何だかんだで噛み合わず、結局いつもの通りムードもへったくれもない感じになってしまいましたね。
しかし、始まりがそんな感じだったからこそ、同じ布団でただ寝転がっているだけなのに、なんだかいい雰囲気に感じてしまいますね。
暗闇の中ぽつりぽつりと交わされる言葉は、少しでも相手のことを知ろうと試みる、そんな初々しい歩み寄りを感じました。
警戒心の解けた猫のように、無邪気な笑みを浮かべる小春の見開きは本当にえっちなので、必見です!
美少女は名ばかりではありませんね!
そして気になるゆずの夜・・・次巻への引きにもなってはおりますが、見るからに他の二人とは違う積極的な夜のようです。
次巻も目が離せないですね!
小春の新生活
龍之介のおかげで無事存続が決まった小春の父のお店。
家事を担うゆずと家計を管理するまどか、なら小春は何をするのだろうと楽しみにしていたのですが、どうやら彼女は宣言通り父のお店を手伝うことになったようです。
ちゃんとやらないなら家で主婦をしていなさい、と厳しく小春を叱る母ですが、一方で勉強用の本を貸してくれたりもします。
毎日珈琲を淹れると龍之介と約束してしまったこともあり、ちゃんと本を読み始める小春。
とても素直で好感が持てますね。
ただ、小春の場合その素直さが裏目裏目に出ているので・・・龍之介の「5分でツボとか買いそう」という台詞が冗談に聞こえませんでした。
人を疑いすぎる人も問題ですが、信じすぎるのも問題ですね。
今後のことを考えると、もう少し人を見る目を養った方が良いかもしれません。
「ハレ婚」2巻ネタバレまとめ
四人での結婚式を挙げた小春、ゆず、まどかと龍之介。
波瀾万丈な新生活が幕を開けた小春は、異性との接触に苦手意識を持っているため、龍之介との夜をまともに過ごすことができませんでした。
そんな翌日、小春の隣室であるゆずの元に龍之介が通う番になり・・・
隣から聞こえる声に小春がとった行動は・・・気になる「ハレ婚」3巻はこちらからどうぞ!